
奈良県北葛城郡王寺町本町2-9-21
訪問日:令和7年8月16日(土) 11:00
天 候:晴れ
気 温:32℃
湿 度:59%
URL:https://www.instagram.com/teuchisoba_daimon/
電 話:0745-72-3673
所在地:奈良県北葛城郡王寺町本町2-9-21
https://maps.app.goo.gl/nbrBB3iKFWqLRBBG7
新店としては前回の蕎麦探訪からおよそ4ヶ月ぐらい間が空いちゃいました(汗) この間ちょっと訳アリで店の再訪5軒ぐらい行ってました(;´Д`)
- そば処 賢(蕎麦探訪記No.036) 令和7年5月3日 5回目再訪
- 蕎麦屋きみなみ(蕎麦探訪記No.015) 令和7年6月15日 7回目再訪
- そじ坊(あの、そじ坊です) 令和7年6月29日(数えてない)
- そば処山久(蕎麦探訪記No.100) 令和7年7月12日 2回目再訪
- そば処鴟尾(蕎麦探訪記No.087 令和7年7月12日 2回目再訪
山久さん除いて全部奈良県内の店です。全部実家フォローの延長線上でこういう結果になった次第すわ。
てなわけで久々の新店開拓です!奈良県ですけどw
今回訪問したお店は「手打ちそばだいもん」さん。オープンして間もない令和七年の夏に訪問。お店の開店は2025年3月15日だそうです。
お店の入口に近づくと、

ほほお、これはご親切にm(_ _)m
今日は茨城県の蕎麦をご使用ですか。茨城県って言ったら真っ先に思い浮かぶのが常陸秋そばですけど、果たして…

では中に入りましょう。

一般住宅造りの新しい建物で、店内はやや広めの厨房に4人席✕3、カウンター席10席の23人収容可能なお店です。↓はテーブル席からカウンター席と厨房を撮影したものですが、ちょっとわかりにくい写真で申し訳ない(^^ゞ

店内は採光具合がよく木製のテーブルと椅子、白い壁が光に映えて明るく清潔な印象を覚えます。
ではメニュー見てみましょう。

今回の訪問で、1つ目の着目点はこれ。メニュー構成は非常にシンプルでざる蕎麦とかけ蕎麦に、天ぷらがあるかないかという蕎麦店としては好ましいスタイル。この段階で期待感が増大します。(メニューが少ないほど店主さんの蕎麦に注ぎ込む情熱量が増すから、という理由です)
個人的には蕎麦食の際は、油の成分と香りで舌と鼻が麻痺して蕎麦の風味がぼんやりするので、あまり天ぷらは食べません。天ぷらはあってもなくてもいいと考えますが、これも個人嗜好ですが天ぷらの代わりに鴨汁があったら超絶嬉しかったのはナイショですw
まあ大阪発祥の江戸そば「砂場」という蕎麦文化もあるので天ぷらを否定するわけじゃありませんし、こんなこと言いながらもたまに自分でチョイスして天ぷらをオーダーするときもあるので、ヨシとしましょう。とにかく今日は食べませんけど。
で、肝心の蕎麦は、季節・仕入れ単位で産地品種が変わるそうです。そして蕎麦の実を仕入れて店内の電動石臼で挽き、丸抜き二八で打つのが基本形だそうで。しかも3立てを標榜するお店だそうで、注文してから提供まで時間がかかるのを覚悟して蕎麦を待つことにしましょう。

シンプルメニューなのでオーダーは簡単。「ざるそば」大盛りを一つ。同行した熟年蕎麦ラーの我が母ちゃんは「ざるそば」を注文。以上です!
注文してから窓の外を眺めつつ、このお店のことをスマホでちょちょいと調べていると、とっても興味深い発見をしました。これが2つ目の着目点です。
だいもんさんの店主さん、比較的お若い女性の方で、店主さんのお父様がホールスタッフとして働かれています。店主さんは大阪市北区にある蕎麦店「そば打ち松林」で数年修行された後に、この地で自店を開店させたそうな。目的持って頑張ってこられたのですね(^^)
いやー完全に騙されましたw そういや店員さんに若干キャピっとした話し方する若い子いるんだなーと思って会話聴いてたんですけど、まさかあの子が店主さんだったとわ… いや決して騙していたわけじゃなくこっちが勝手に思い込んでいただけのことで、普通一般的にはご年配のシブ目な男性が店主さんやってて娘さんがお店の手伝いやってるパターンはめちゃくちゃよく見受けますので、何も疑わずそうだと思ってました。思いっきり初めてのパターンですこれ(;´∀`)
どうりで店の広報がインスタだったわけだ…
ということを頭の中で考えながら、

蕎麦茶飲んで蕎麦が来るのを待つことにした次第でございます(^^) 今日はこんな意外性でちょっと楽しい気持ちになってました。
Now waiting…
というわけで着弾しました!\(^o^)/
| ざるそば(大盛り) |

------ 蕎麦切り ------------------

前もって調べてたら、だいもんさんは3立てで蕎麦を出すそうで。で、実際注文すると(3立てと思っていたので驚きましたが)、注文してからおよそ15~20分ぐらいで着弾しました。
え、こんなに早いの?てっきり30分以上は絶対かかると思ってたのにホントに3立てのかな?って疑問が頭をよぎりましたが、
- 石臼で挽いてから何分までを「挽きたて」と定義するのか?
- 打ち立ての蕎麦とは、完成後何分以内までを「打ち立て」と定義するのか?
(※ちな打った直後よりも十数分経過した蕎麦の方が美味くなります) - 蕎麦を湯掻いてから何分以内に提供されるものを「茹でたて」と定義するのか?
これ次第だよなー。解釈次第では作り置きしていても3立ては成立しますからね。というわけでこの3つの見解をchatGPTで質問したら、次のような回答が得られました。
とても良い質問です。
実は「三たて」の各要素――「挽きたて・打ちたて・茹でたて」――には明確な時間的定義(公式基準)は存在しません。ただし、蕎麦職人や製粉業界の間では、経験則に基づくおおよその目安や科学的裏付けがあります。以下に、専門的観点から最も妥当とされる時間範囲を整理します。
🥇① 挽きたて
🔹定義の実際
石臼で挽いたそば粉は、酸化と湿気によって香りが急速に失われます。
- 香りのピーク:挽いてから30分〜3時間以内
- 実用上の「挽きたて」範囲:6時間以内(最長でも当日中)
- 翌日以降:明確に酸化臭が出始め、「挽きたて」とは呼ばれない
🔹背景
- 石臼挽きは摩擦熱が少ないとはいえ、微量の熱でそば粉中の油脂(リノレン酸など)が酸化を始めます。
- 保存条件(湿度50%以下・15℃以下)を徹底しても、12時間経過で香気成分は半減するという実験結果があります。
🧭したがって、実務的には「朝挽いて昼に打つ、昼に打って夕に出す」、これが“挽きたて”の限界ラインです。
🥈② 打ちたて
🔹一般的な定義
- 打ち終えてから30分〜3時間以内に茹でるものを「打ちたて」と呼ぶのが通例です。
🔹なぜ“少し寝かせた方が旨い”のか
- 打ちたて直後の蕎麦は粉がまだ落ち着いておらず、表面が荒れがち。
- 打ってから10〜20分ほど寝かせると、水分が全体に均一化しコシと粘りが安定します。
- つまり、「打ちたて=打った直後」ではなく、「打って間もない(30分以内程度)」が最も理想的ということ。
🧭したがって、職人の世界ではこう言います、「打ってすぐは青い、二十分経ってようやく旨くなる」。
🥉③ 茹でたて
🔹時間定義の目安
- 茹で上げから1分以内に提供→ 理想的な「茹でたて」
- 3分以内→ 一般的に「茹でたて」とみなされる限界
- 5分以上放置→ 風味・食感ともに明確に劣化(再湯通ししても戻らない)
🔹理由
- 蕎麦は茹で上げた瞬間から表面の水分が蒸発し、澱粉が再結晶化を始めます。
- この老化(デキストリン化)が風味を鈍らせる主因で、数分単位で変化します。
- 一流店では茹で上げ後、10〜20秒で氷水にさらし、1分以内に客前へ出すのが理想。
✅まとめ(目安としての“3たて”定義)
種類 定義時間の目安 補足 挽きたて 挽いてから3時間以内(最長6時間) 当日中に打てば許容範囲 打ちたて 打ってから30分〜3時間以内 打ち直後より少し寝かせるのが最良 茹でたて 茹で上げから1〜3分以内 5分超で風味劣化が始まる
ですって!
これなら注文して15分程度で着弾していても3立ては成立しますね。店の開店時間から数時間内で蕎麦を提供するためには、早朝に挽いた蕎麦を数時間内に打って置いておき、開店して注文を受け、湯掻き上がってすぐに冷水で締めて提供すれば3立ての成立ですから。てことは3立て標榜の店はどうなんでしょう、平均的に朝5~6時頃から仕事を始める、ってことになるんですかね。勉強なります😌
閑話休題。
この蕎麦切りは、店内の石臼で挽かれた常陸秋そばを丸抜き二八で打たれています。店主さんのお父様に訊くと「茨城県桜川の蕎麦でして…」ってことでしたので、ほぼ間違いなく常陸秋そばだと思います。
口に触れると一般的な二八より少し引っ掛かりがありますが、水切りが適切になされていたためツルツルと口の中に入っていきます。咀嚼をはじめると真っ先に蕎麦の甘みが滲み出てきます。蕎麦の独特な甘さに心が緩みます。蕎麦の香りは仄かですが、咀嚼を続けるとふんわりと香りが抜けていきます。
腰はしっかりとありますが比較的弱めの腰力のため、噛んでいくうちにモチモチしていく様が感じ取れます。ある程度粗食してゴクッと飲み込むときの蕎麦切りの喉越しは快感に近いものがありました。
------ 蕎麦つゆ ------------------

濃口でパンチ力あります。かえしと出汁の一体感に優れています。濃口風味はかえしの力そのもの。高貴な風味に終始覆われていました。
甘めの蕎麦切りと濃い目の蕎麦つゆ、相性は抜群です。
------ 薬味 ----------------------



山葵、おろし、青葱の3種。
3つ目の着目点はこれです。薬味がざるの器の上に盛られた他に類を見ない提供方法でちょっと驚きました。このスタイルなかなかシャレオツです。
山葵は辛過ぎず口にしやすいながらも、馴染みある山葵のいい風味は生きています。
おろしは香り控えめでやや水気が抜けていた印象ですが、特に不満なくおろしの雰囲気は楽しめました。
青葱はシャキシャキ食感で香りも良く、3種の薬味の中では突出してパンチ力がありました。シャキシャキ口にして、青葱だけで別の料理として食べてみたくなりそうな気にさせられました。
------ 蕎麦湯 --------------------

ストレート型蕎麦湯。打ち粉以外何もないリアルな蕎麦湯です。
柔らかく温かく、そして優しく優雅なオーラがそこにあります。サラッとしていながらまろやかな口当たりの蕎麦湯を、濃いパンチ力のある蕎麦つゆと合わさった時の安心と感動がずっと印象に残っていました。
デザートに梨がありましたので、締めくくりにペロリ😋

今日一日どうもありがとうございましたー\(^o^)/
だいもんさん、時期によって品種が変わる蕎麦店なので、また改めて訪問させて頂き、また違う感動を体験したいと思います。
では駐車事情のお話です。

店前に駐車場あり。5台+1台駐車可能。前向き駐車必須です。+1台、というのは写真右側に白い軽自動車が止まっていて、店との間に未舗装のスペースが1台分程度あったので+1としましたが、ここに駐車してもいいのかどうか未確認です。勝手に駐めず、必要ならば前もって店の方に確認してください。
あと繰り返しお伝えしますが、前向き駐車必須です。いか様訪問時、これに気づかず思いっきり逆向きに駐車していますが、これダメな駐車です。(反省…)
実は我が愛車の黒坊主号の後ろにある敷居に「前向き駐車してください」の案内板が貼られていました。思いっきり見落としてたし… というか気づかんかったし。
できれば前向き駐車の案内は、もっと目立つところに掲示して欲しいかな~(^^ゞ 前向き駐車ですよ、十分にご注意ください!
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| 主観的・直感的・総括的な店の評価 | |
| 店 名 |
手打ちそばだいもん |
| 評 価 | ★★★★★★☆☆☆ |
| 解 説 | 何度でも行きたくなる素晴らしい蕎麦店 |
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