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このブログでは、関西・近畿とその隣接域を主体に、主に車中泊キャンプの様子や野外活動にまつわること、趣味の蕎麦食べ歩きや愛車・クルマのことについて綴っていきます。

【蕎麦探訪記 No.065】戸隠そば 沙門

戸隠そば 沙門

【065】戸隠そば 沙門

訪問日:令和1年8月10日
天 候:晴
気 温:34℃
湿 度:56%
URL:http://www.soba-syamon.com/
電 話:0742-35-1580
所在地:奈良県奈良市大宮町2-4-5 WING 1F


https://goo.gl/maps/PdjJDSfSFivwVzci8 

 

地獄のような暑さの中、開店時間の11:30に訪問。開店時は他の客はおらず、12:00前に二組の来店がありました。
店舗に駐車場はなく、車で訪問する際は店舗から東へ15mほど隣にあるコインパーキングを利用します。

 

●ざるそば(十割)

ざるそば(土日限定生粉打ち)

 

《蕎麦切り》

平日は二八のみですが、本日は土日のみ限定の生粉打ち蕎麦を頂きました。この店は長野県戸隠産の蕎麦のみを使用されています。

見た目は灰白色で、少し細めの印象です。唇へのタッチは予想外にツルッとしていました。十割ですがボソボソ感は控えめになっています。

 

咀嚼すると、まず弾力豊富な印象です。モチモチ感はやや控えめでした。蕎麦の香りは低く、意識して噛み続けていくとじんわり蕎麦の香りが鼻腔を通過します。水切りは適切で、最後まで蕎麦切りがヘナることはありませんでした。


この蕎麦は香りで食べるというより、喉越しで食べるタイプの蕎麦切りだと感じます。

 

《蕎麦つゆ》

関東風の蕎麦つゆで、甘さは控え目。くどくて甘い関西の蕎麦つゆが多い中、この店の蕎麦つゆは好感度が高いです。かえしの醤油感が強く、キリッと引き締まった印象がありました。


節系風味は程よく抑えられており、戸隠の蕎麦には非常にマッチしていると感じました。

 

《薬味》

山葵と極刻み青葱の二種の提供です。山葵は適度な香りと辛さ、青葱はシャキシャキしながら適度な風味で、この薬味達も戸隠の蕎麦にベストマッチと言えるでしょう。
蕎麦つゆも薬味も、蕎麦のために考えられ選定されたものなのでしょう。

 

《蕎麦湯》

混ぜ物のないストレートタイプですが、程よくトロミがあります。また蕎麦風味がやや強く残り、シャープに鼻腔を駆け抜けていきます。

 

印象深かったのは、蕎麦つゆと合わせたときに蕎麦つゆのかえし(醤油)の香りとそばの香りが際立ったこと。これは凄い蕎麦湯ですね。蕎麦とかえしのポテンシャルを存分に表出させました。

 

●鴨汁蕎麦

 

《蕎麦切り》

鴨汁蕎麦には個人的嗜好に基づき二八蕎麦を選びました。鴨汁が濃厚なことはわかっているので、十分蕎麦切りに絡み合ってくれることでしょう。

 

結果、予想通りのコラボレーションを体感しました。また、より喉腰のいい口当たりが食感上の清涼感を醸し出していました。

 

《鴨汁》

鴨肉4枚、白長葱2つ、刻み葱が濃厚なかえしで作られた鴨汁にトッピングされています。肉も葱も風味・味わいはこの上ない印象です。特に鴨肉に至っては、過去何十食と鴨汁蕎麦を口にしてきましたが、この店の鴨肉は大変素晴らしい。一般的には噛めば噛むほど滲み出る鴨肉の味が堪能できますが、この店の鴨は特にそれが際立っています。噛んで溢れてくる鴨肉の中味が深すぎる。なのに獣臭など微塵も感じさせないもので、まさに「洗練」という言葉が相応しい鴨肉でした。

 

 

この店はこの数年来にできた比較的新しい店ですが、長い歴史に培われた店の味の確立、という概念を覆すような店だと思います。愛と才能ある店主の成せる技他ならないと感じます。

 

 

「戸隠そば 沙門」主観的評価

★★★★★★★☆☆☆(何度でも行きたくなる素晴らしい蕎麦店)

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