そばんち
訪問日:令和2年1月13日
天 候:晴れ
気 温:8℃
湿 度:44%
URL:http://www.sobanchi.com/
電 話:0795-86-7446
所在地:兵庫県丹波市市島町梶原125
https://goo.gl/maps/tA5zt49iDVkfd6Fo7
令和2年一発目の蕎麦探訪です。
実はこの店にはだいぶ以前から行こう行こうと思っていて、ずっと行けずじまいだったのですが、今回ようやく足を運ぶことができました。ちょっと、とある理由で行くの躊躇してたんですが、蕎麦探訪する以上もう流石に外せないな、と思いまして。ある理由、というのは、その… まあ聴かないでください。一つ言えるのは、「静かに、清々しい気持ちで食べたい」んです、特に蕎麦だけは。
とにかくそんな気持ちはちょっと置いといて、わざわざ遠出してまでやってきたこの店。しっかりと蕎麦を堪能したいと思います。
本日は「粗碾十割蕎麦・倍盛り」のみを頂きました。
●粗碾十割蕎麦(倍盛り)
《蕎麦切り》
記憶が定かではないのですが、確かこの店では常陸秋蕎麦や福井県産在来種を使われていた(ブレンドもよくされるそうです)はずなのですが、今日はどこの、どういった蕎麦かを店の方に聴いていません。なので蕎麦の素性は正しくお伝えできませんが、食べた感で言えば、在来種特有の個性は感じました。繰り返しますが、今回は蕎麦の素性については不明です。
今回、「倍盛り」を設定したのでそれなりに満腹感はあります。しかし個人的な胃袋事情ではまだ足りないwww 3倍盛り、とかあれば動けなくなるぐらいの量になってえげつない満足感はあったかも。(3倍盛りは無いので、想像の世界です)
ちなみに倍盛りは、恐らく一般的な女性なら食べ切れない量だと思います。一般的な男性なら「十分食べれたかな…」と思わせるような量だと思います。
で、量はともかく、味。
まず見た目は灰白色で、よく見てみると「粗碾き」ということを納得させる比較的大きく挽かれた蕎麦の粒が見えます。これだけでも期待感大です。
この蕎麦切りをズルズルっと口に運ぶ。
口当たりは意外とツルっとしていますが、粗碾きを感じさせる粒子が唇を通過する際に、唇に刺激を与えます。そして咀嚼を始める。弾力に富んだ蕎麦切りで、歯応え十分です。噛み続けていけばいくほどもっちりし始め、我が口腔が大喜びしていることがわかります。
蕎麦の香りが立ち込めてきます。
まるで収穫した蕎麦畑の土壌の香りと言うか、先程まで畑で生えていたところを刈ってきたのでは?と思わせるような自然豊かな香ばしさが漂います。「和」の雰囲気抜群です。
見た目、食感、香り、どれも非常に優秀な蕎麦切りだと感じます。
《蕎麦つゆ》
丹波周辺でよく出会う蕎麦つゆは、傾向的に関西でよく遭遇するやや甘口の蕎麦つゆが多い印象でしたが、この店の蕎麦つゆはその真逆を行く、いわゆる関東風の濃い辛口な蕎麦つゆでした。かえしの味醂よりも醤油の配合の方が多い印象です。甘辛偏差値風に言えば、甘い←57→辛い、みたいな印象です。(あくまで感覚です)
出汁の節系の香りはやんわりと抑えられ、かえしと出汁がうまく融合した、しっかりと寝かされた蕎麦つゆなのでは、と感じました。蕎麦つゆだけ口にしてテイスティングしてみると、ごく少量でも大きなインパクトを感じさせます。それだけ存在感の大きい蕎麦つゆだと思います。
個人的嗜好で言うと、以前は香り高い粗挽き十割には甘口の蕎麦つゆが合う、と思っていましたが、こういったやや辛口の蕎麦つゆとのマッチングもいいものですね。
《薬味》
この店では、盛り蕎麦には薬味がついてきません。これ、蕎麦に自信がないとできないことだと思います。何よりも食べてみればわかります。この店の蕎麦には、薬味などなくても相当に堪能できることを。
薬味と言っていいのか、遠い意味・広い意味で蕎麦つゆの仲間みたいなものと考えれば… 藻塩が蕎麦つゆと一緒に提供されました。
風味豊かな蕎麦切りには、塩がよくマッチします。実際今回も塩で少し食べてみましたが、蕎麦つゆで食べる以上に蕎麦の香りが口腔内・鼻腔内を暴れまわります。穀物感が非常に際立ちます。
と、塩との相性に優れる蕎麦切りでしたが、基本あまり塩で食べない私。(理由は…嗜好の問題ではなく社会的な理由によります。詳しくは聴かないでくださいw)
薬味なし蕎麦つゆで食べるという男前な食べ方で頂いた次第です。食べてる本人は男前ではありませんが…
《蕎麦湯》
蕎麦屑混入型の蕎麦湯。器の底には微細な粒となった蕎麦切りが沈殿していました。開店時間当初からトロっとして風味豊かな蕎麦湯を頂くには、このタイプが理想的かも知れません。
蕎麦湯だけで飲んでみると、何でしょう、ものすごくホッとする。優しい風味が立ち込めてきます。例えが悪いですが、二日酔いの朝の寝起きに飲みたい。(^^ゞ
蕎麦つゆと合わせて飲むと、存在感溢れる蕎麦つゆが、角の取れた優しい風味に変わります。もちろん蕎麦湯自体が蕎麦風味猛々しいものなので、存在感自体は失われず、また別の個性豊かな「飲み物」に変貌していったような感じがしました。正直、いつまでも飲み続けていたい… という気持ちにさせられました。
この店は人気店のようで、気候のいい休日には自転車軍団なんかも押し寄せたりするそうです。店の前には、何て言うのかわかりませんが「自転車ハンガー」?みたいなそれっぽい自転車を駐輪させておく器具(木製)が設置されていました。
駐車場もあって、目算10台は駐車可能かと思います。
↑の写真の段階で11:50頃でした。(ちなみに店に着いた時間は開店時間の11:00ちょうどです)
なお、開店直後には私以外に2組の客がいて、その後10分おきぐらいに1組、2組とどんどん来客が増えてきていました。この店で安心して車を停めて混雑していない時間帯で食事をするのであれば、開店直後に訪問するのがベストと言えましょう。
ちなみに、この店の蕎麦はとても優秀だと思います。が、この↓で主観的評価しているにも係わらず、何か特段の理由がない限り、多分私はもう訪れないと思います。(^^ゞ
「そばんち」主観的評価
★★★★★★★☆☆☆
(何度でも行きたくなる素晴らしい蕎麦店)
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